老後資金を貯めるには、まず「人生の3大無駄遣い」をやめること

年金は今後約30年経過した段階で、公的年金支給額の伸びを賃金や物価の上昇分より抑えるマクロ経済スライドにより、厚生年金が2割、国民年金が3割減らされる見通しです。また、受給できる年齢も65歳からではなく、67~70歳に繰り延べされることも予想されます。

現在は130兆円ある過去の積立金も、これまでのように毎年4兆円ベースで取り崩されていけば、30年後にはほぼ枯渇します。年金財政は確実に先細りしていくわけです。なにしろ30年以降は現役世代(15~64歳)1.3人で65歳以上の高齢者1人を支える構造になりますから、今以上に税金投入を増やしても年金財政は綱渡り状態になるのです。

年金が破綻した場合、65歳時点で貯蓄が5000万円以上なければ、安心して老後生活を迎えることができないという事態になりかねないのです。

老後資金を貯めるには、まず「人生の3大無駄遣い」をやめることが貯蓄を成功させる要諦になります。3大無駄遣いとは、「住宅ローンによるマイホーム取得」「生命保険への加入」「マイカーの保有」の3つです。これらからすみやかに脱却し、貯蓄に励み、資金を複利・分散・長期に殖やしていく手立てが欠かせないわけです。

住宅ローンによるマイホーム取得は、ローン完済後に3500万円以上の損失を生みます。生命保険への加入は、1世帯当たり1200~1500万円の損失を生みます。そしてマイカー保有は、30年間で3000万円の損失を生みます。

住宅は価値が大幅に毀損し、民間の生命保険は代替手段(健保による傷病手当金制度や高額療養費制度、年金による障害年金、遺族年金制度、企業の死亡退職金、格安の共済など)が充実しているため不要です。また、マイカーはコストに含まれる税金が高額のため、できるだけ保有しないことが肝心です。

詳細は拙著『40代から知っておきたいお金の分かれ道』(フォレスト出版)をご参照いただければと思いますが、この「3大無駄遣い」をやめれば5000万円ぐらいの資金は簡単につくり出せ、それをさらに大きく殖やしていくことも可能になるのです。